1961年、イヴ・サン＝ローランとピエール・ベルジェにより創設された"Yves Saint Laurent(イヴ・サン＝ローラン)"は、オートクチュールの精神をプレタポルテへと拡張し、現代服の規範を更新してきたメゾンでございます。
女性に「スモーキング」を、日常にサファリやピーコートを。
実用の服をエレガンスへ昇華させる発想力と、色・線・分量で魅せる構成美。
1966年に始動した"Rive Gauche"は、上質を日常に落とし込む姿勢を確立し、のちのメンズラインにも脈々と受け継がれました。
華美ではなく精度。時代を超える合理と気品でございます。

本品は、1990年代の"Yves Saint Laurent pour homme"より、デッドストックの一着をご紹介させていただきます。
紙タグが残る貴重な未使用保管品。
まず目を惹くのは、透明度の高いホワイトを軸に、サックスからラベンダーへと揺れる発色の良いストライプ。
細線と太線を規則正しく組み合わせ、遠目には凛とした縦のリズム、近くでは織りの陰影がさりげなく立ち上がります。
オフィスでも週末でも収まりのよい清潔感。
YSLらしい色彩設計の妙でございます。

素材はコットン100%。
薄手でありながら腰があり、気持ちのよいタッチです。
前立ては端正なプラケット、襟はタイを結んでも開襟でも品よく決まるセミスプレッド。
胸にはトナルのYSLモノグラム刺繍を控えめに配置。
袖口は2ボタンのラウンドカフスで、手首の収まりも良好です。
背面はヨークを配置。可動域を確保しつつ、背中に余白を残す設計でございます。
シルエットはレギュラーフィット。
肩・身幅にほどよいゆとりを持たせ、タックインした際ももたつかない前後差のある着丈。
単体で袖を軽く捲っても、ジャケットの下に差しても絵になるバランスです。

タグの残るデッドストックという事実は、当時のYSLの空気をそのまま手元に迎える歓びでもございます。
縫製の精度、運針の細かさ、襟の据わり。
どれも声高ではないのに、装い全体を確かに底上げする説得力。
スタイリングの基点として長く機能するスタンダードです。
色で魅せ、線で整え、質で納得させる一枚。
静かな品格と実用性、その両立の接点に咲いた逸品です。

■size(cm)
表記サイズ:40
肩幅49.5/身幅60/着丈77.5/袖丈65

■textile
Shell:Cotton100%

■model

■condition
デッドストックでございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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