ARNYS Forestière ― Appointment Only
1990年代、イタリアを代表するラグジュアリーブランド、"Loro Piana(ロロ・ピアーナ)"より、上質なコットンモールスキンとウールアンゴラを組み合わせたハーフコートをご紹介いたします。
1924年の創業以来、カシミヤやビキューナをはじめとする最高級の天然素材を取り扱い、世界有数のテキスタイルメーカーとして発展してきたLoro Piana。素材そのものが持つ美しさを大切にしながら、日常生活に適した機能性を追求する姿勢は、同ブランドの既製服にも受け継がれています。
本作は、英国の伝統的なカントリーウェアを思わせるデザインに、Loro Pianaならではの上質な素材と機能性を取り入れた一着。一見するとオーソドックスなフィールドコートですが、独特の生地感や裏地の配色、随所に施された丁寧な仕立てによって、一般的なカジュアルアウターとは異なる品格を感じさせます。
まず特筆すべきは、表地に採用されたコットンモールスキンの質感。モールスキンは、緻密に織り上げたコットン生地の表面を起毛させることで、滑らかな肌触りと独特の光沢を生み出した伝統的なファブリックです。古くからヨーロッパのワークウェアやカントリーウェアに用いられてきた素材であり、その丈夫さと柔らかな風合いから、現在でも多くの愛好家に親しまれています。
本作では、モールスキン特有の繊細な起毛感を活かしながら、しなやかで落ち着いた表情に仕上げられています。生地の表面には細かな毛羽立ちが見られ、光の当たり方によって自然な濃淡が生まれるため、単色でありながら豊かな奥行きを感じさせます。
カラーは、グレーを含んだ深みのあるオリーブグリーン。一般的なミリタリーウェアに見られる鮮やかなオリーブとは異なり、ややくすみを帯びた柔らかな色合いで、モールスキンの上品な質感ともよく調和しています。
さらに、Loro Piana独自の機能素材技術である「STORM SYSTEM®」を採用。上質な天然素材の風合いを大切にしながら、雨や風に対する保護性能を付与するために開発された技術で、クラシックなコートの外観と実用性を両立させています。
素材そのものの魅力を損なうことなく、日常的な着用を考慮した機能性が備わっている点も、本作の大きな特徴です。
デザインは、カントリージャケットやハンティングウェアを思わせる、実用的なポケット構成が印象的。フロントには左右それぞれにハンドウォーマーポケットと、大ぶりなフラップポケットを配置した4ポケット仕様を採用しています。
腰部分のフラップポケットは、丸みを帯びた形状と立体的な作りが特徴で、収納力を備えながらコート全体に程よいアクセントを加えています。その上部に配された斜めのポケットも、自然に手を差し込める位置に設計されており、機能性を重視したカントリーウェアの意匠が感じられます。
フロントは比翼仕立てのシングルブレスト仕様。ボタンを隠すことで、複数のポケットを備えたデザインでありながら、すっきりと落ち着いた印象にまとめられています。
襟元にはチンストラップを備え、襟を立てて首元まで閉じることも可能。通常時は柔らかなステンカラーとして、襟を立てれば防寒性を意識したスタンドカラーとして、着用方法によって異なる表情を楽しめます。
袖口にはボタン付きのアジャスターストラップを配置し、クラシックなアウターらしい実用的な仕様が取り入れられています。
そして、本作でもうひとつ注目したいのが、内側に施された贅沢な素材使いです。
身頃の裏地にはウールとアンゴラを組み合わせた生地を使用。アンゴラ特有の柔らかな毛足と、ウールの持つ温かみが調和した素材で、肌に触れた際にも心地よい質感が感じられます。カラーには深みのあるボルドーを採用しており、落ち着いたオリーブグリーンの表地に対して、非常に美しいコントラストを生み出しています。
さらに、裾周辺にはアイボリーを基調としたチェック柄の生地を切り替えて使用。グリーンやレッドの細いラインが交差するクラシカルな配色で、英国のカントリーウェアを連想させる趣のある仕上がりとなっています。袖裏にはグレー系のダイヤモンドキルティングを採用し、袖通しの良さと保温性にも配慮された構造です。
こうした異なる素材や色彩の組み合わせは、外観からは見えにくい部分でありながら、Loro Pianaのものづくりに対するこだわりを感じさせるディテールです。
シルエットは肩周りと身幅にゆとりを持たせた、リラックス感のあるハーフコート丈。肩のラインは自然に落ち、裾に向かって緩やかに広がるシルエットによって、重厚な素材を使用しながらも柔らかな印象に仕上がっています。
ジャケットや厚手のニットの上からも羽織りやすく、秋冬のアウターとして取り入れやすいバランスです。
背面は装飾を抑えたシンプルな構成で、モールスキンの質感とゆったりとしたシルエットが際立つ仕上がり。着用によって生まれる自然な皺や陰影も、この素材ならではの魅力といえるでしょう。
スタイリングでは、ウールトラウザーズやカシミヤニットを合わせた上品な着こなしはもちろん、デニムやコーデュロイパンツなど、素材感のあるカジュアルなアイテムとも好相性。ブラウンやベージュ、チャコールグレーといった落ち着いた色彩と組み合わせることで、モールスキンの持つ豊かな風合いが一層引き立ちます。
英国のカントリーウェアを思わせる伝統的なデザインに、イタリアならではの洗練された素材使いを取り入れた本作。
表地のコットンモールスキンから、内側に配されたウールアンゴラ、チェック柄の生地、キルティングに至るまで、細部にまで素材へのこだわりが行き届いています。
機能性と上質な素材、そして長く愛用できる普遍的なデザインが美しく調和した、1990年代のLoro Pianaらしい完成度の高いハーフコートです。
■size(cm)
表記サイズ:XL
肩幅54/身幅65/着丈89/袖丈63
■textile
Shell:Cotton100%
Lining 1:Wool50% Angora50%
Lining 2:Polyester65% Cotton35%
■model
■condition
着用感はございますが、綺麗な状態です。
その他は画像をご確認下さいませ。
発送まで4日程度頂戴いたします。
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