80's "French Militarry" Leather Pilot Jacket — (Civilian Model)

¥46,200 ($292.35)

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フランスのミリタリーウェアにおいて、機能美と造形的な完成度の高さを象徴する存在として知られる、フランス空軍のレザーパイロットジャケット。
本品は、1980年代頃の個体と推定される、フランス空軍の後期型パイロットジャケットを参考に製作された民間向けモデルです。
軍用として支給された官給品ではないものの、その特徴的な構造やディテールを忠実に受け継いでおり、実用性を追求した軍服の設計思想と、日常着としての完成度が共存する一着となっています。

フランス空軍のパイロットジャケットは、一般に"Blouson Pilote PN"と呼ばれ、PNとはPersonnel Navigant、すなわち航空機に搭乗する飛行要員を意味します。
1970年代から1980年代にかけて使用されたレザージャケットは、航空機内という限られた空間での着用を前提としており、防寒性や運動性、操作時の利便性を考慮した独特の構造を備えていました。
アメリカ軍のA-2やG-1といった飛行服が世界的に知られる一方で、フランス空軍のレザージャケットは、装飾を抑えた端正な外観と、身体の動きに適応する合理的なシルエットによって、異なる魅力を確立しています。

その特徴は、時代とともに改良されてきたディテールにも表れています。
初期のモデルに見られる丸みを帯びた袖のポケットは、後年になるにつれて矩形のジップポケットへと変化。襟や裾の仕様にも改良が加えられ、機能的な構造を維持しながら、より整理されたデザインへと発展していきました。
本品は、そうした後期型に通じる直線的な構成を取り入れながら、民間向けならではの解釈が加えられています。

まず印象的なのは、全体に使用されたブラックに近い深い色調のレザーです。
フランス空軍のパイロットジャケットでは、一般にブルー・ペトロールと呼ばれる濃い青系統の色彩が採用されてきましたが、本品はさらに黒の印象が強く、ミリタリーウェア特有の無骨さを抑えた表情に仕上がっています。
表面には細かなシボが認められ、適度な艶を帯びた革質が特徴です。着用や経年によって生まれた自然な皺が、肩から袖、身頃にかけて不規則な陰影を形成。均一な表面を持つ新品のレザーとは異なり、革本来の質感と使用による変化が重なり合うことで、奥行きのある表情が生まれています。

また、程よい厚みを持ちながらも、身体の輪郭に沿って自然に馴染む柔軟性が感じられます。
こうした素材の質感は、フランスのレザージャケットに求められてきた実用性と、日常的な着用における快適さの両立を想起させるものです。

フロントには、上下両方向から開閉できるダブルジップを採用。座った姿勢での裾周りの窮屈さを軽減するほか、下側のスライダーを開くことで、着用時のシルエットにも変化を与えることができます。航空機内での活動を考慮した機能的な設計に由来するディテールでありながら、現代の装いにおいても高い実用性を発揮する仕様です。

襟元は、首に沿って立ち上がるスタンドカラーで構成されています。襟先にはスナップボタン付きのストラップが設けられ、フロントを閉じることで首元を包み込むような形状を形成。
襟全体の高さを抑えることで、過度に重厚な印象を与えず、顔周りをすっきりと見せる設計となっています。
また、左胸には小ぶりなフラップ状のパーツを配置。軍用モデルにおける階級章や識別章に関連するディテールを想起させる構造であり、左右非対称のデザインにさりげない変化をもたらしています。

本品を特徴づけるもうひとつの要素が、左袖に設けられた縦長のジップポケットです。一般にシガーポケットとも呼ばれるこの仕様は、フランス空軍のレザージャケットを象徴するディテールのひとつです。長方形のレザーパネルに沿って金属製のジッパーを配置し、腕の動きを妨げない位置に収納機能を設ける合理的な構成。本来は実用性を目的として生まれた意匠ですが、現在ではジャケット全体に視覚的な特徴を与える重要なデザイン要素となっています。

身頃の両側には斜めに設けられたハンドポケットを配置し、それぞれの開口部にはスナップボタン付きの細長いレザーパーツを採用。ポケットの角度とフロントジップの垂直線が交差することで、簡潔な構成のなかに立体的な変化を生み出しています。

背面は、大きなレザーパネルを中心とした装飾の少ない設計です。肩から裾にかけて余計な切り替えを設けず、革の自然な表情を際立たせる一方、両脇には縦方向の切り替えを配置することで、着用時の立体感が考慮されています。

裾の左右には部分的なギャザーが施され、身頃に適度な膨らみを持たせながら、腰周りに収まりやすいシルエットを形成しています。

着丈は比較的短く、身幅と袖にはゆとりを確保。肩から袖にかけて自然な丸みを描くフォルムは、身体を過度に締め付けない実用服としての構造に由来するものです。
この短い着丈と立体的な身頃の組み合わせこそ、フランス空軍のパイロットジャケットが持つ造形的な魅力といえるでしょう。

また、こうしたフランス軍のレザージャケットは、後年のデザイナーズファッションにも影響を与えてきました。
なかでもMaison Martin Margielaの"REPLICA"ラインとの関係はよく知られており、過去の衣服に備わる合理的な構造を現代のファッションとして再評価する視点において、重要な存在となっています。

軍服という明確な用途のもとに生まれた衣服が、時代や着用環境を超えて新たな価値を獲得していく。その過程には、機能を起点としたデザインが持つ普遍性を見ることができます。本品についても、軍用モデルの特徴を単に模倣するだけではなく、民間向けの衣服として日常に取り入れやすいバランスへと調整されている点が魅力です。

フランス軍の実用服に由来する設計思想、レザー特有の豊かな質感、そして時代を経ても色褪せることのないシルエット。それらが自然に調和した本品は、単なるミリタリージャケットの複製とは異なる魅力を持っています。

1980年代のフランス空軍パイロットジャケット、その後期型の意匠を継承した民間向けモデル。
軍服が持つ合理性と、フランスの衣服文化に根付く洗練された造形感覚を、現代の装いに取り入れることのできる一着です。

■size(cm)
表記サイズ:
肩幅52.5/身幅66/着丈69/袖丈59

■textile
Shell:Leather
Lining:Maybe Nylon

■model

■condition
ヴィンテージ特有の経年がございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

【必ずオンラインサイト下部の特定商取引法に基づく表記をお読みになってからご購入ください。】
※神経質な方のご購入はご遠慮ください。
※NCNR、ビンテージやアンティークにご理解のある方のみご購入下さい。

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