ARNYS Forestière ― Appointment Only
白地に赤のストライプという、非常に印象的なファブリックを使用したHERMÈSのシャツ。
エルメスというと、バーキンやケリーをはじめとするレザーグッズ、カレと呼ばれるシルクスカーフ、あるいはオレンジカラーを思い浮かべる方が多いと思いますが、その歴史を辿っていくと、現在の華やかなイメージとは少し違った、非常に実用的で職人的なルーツに行き着きます。
1837年、ティエリ・エルメスがパリに開いた小さな馬具工房が、現在へと続くメゾンの出発点。もともとエルメスが作っていたのは馬具であり、そこでは華美な装飾以上に、素材の質、精密な仕事、そして実際の使用に耐える丈夫さが重要視されていました。
エルメス自身も創業当初から、洗練された軽やかさと、どんな状況にも耐えうる強さを兼ね備えたものづくりを行っていたとしています。
1880年にはフォーブル・サントノーレ24番地へ拠点を移し、さらにその後、時代の変化とともに新しいカテゴリーへと進出。1925年にはエルメス初のメンズウェアとしてゴルフ用ブルゾンを発表し、1927年にはジュエリー、1928年には時計やサンダル、1937年には現在もブランドを象徴するシルクスカーフ「カレ」を発表するなど、徐々に現在のような総合的なメゾンへと発展していきました。
だからこそ、エルメスのシャツを見るときにも、単純に「高級ブランドのシャツ」として見るだけでは少しもったいない。
そこには、もともと馬具を作っていたメゾンだからこその、素材を扱う技術と、長く使うことを前提としたものづくりの精神が流れています。
今回の一枚でまず目を引くのは、何と言ってもこのストライプ。
真っ白なベースに、鮮やかな赤のストライプが一定の間隔で走る、非常に端正なパターンです。
単純なプリントストライプのような平面的な印象ではなく、ベースの生地には細かな綾目が感じられ、赤いラインにもわずかに表情があるため、近くで見ると生地そのものに奥行きがあります。
白と赤という組み合わせは非常にクラシックでありながら、どこかフレンチらしい軽快さも感じさせる配色。
ドレスシャツとして成立するほど端正でありながら、無地の白シャツやブルーシャツとは明確に違う存在感があり、一枚でスタイリングの主役になってくれるファブリックです。
襟も非常に美しく、クラシックなシャツとしてのバランスを崩さない自然な形。ボタンを閉じれば端正なドレスシャツとして、少し開けて着ればフレンチカジュアルのような軽快な雰囲気にも持っていくことができます。
特にこのシャツの場合、赤のストライプが縦方向に入ることで、身体のラインをすっきりと見せてくれるのも魅力。
ジャケットのインナーに入れてもストライプが程よく覗き、ネイビーやグレーのテーラードジャケット、あるいはデニムやチノと合わせても非常に相性の良い一枚です。
エルメスは現在もフランスを中心とした職人文化を非常に重要なものとしており、公式にも1837年から続く職人技術と、世代を超えて受け継がれるものづくりをメゾンの核として掲げています。
このシャツにも、そうしたフランスのメゾンらしい端正さがしっかりと感じられます。
この一枚の中にある「白と赤のストライプ」というシンプルなデザインにも、エルメスが長い年月をかけて培ってきたフレンチ・ラグジュアリーの一端を見ることができます。
ヴィンテージのシャツとして見ても非常に使いやすく、コーディネートに取り入れた瞬間に全体へフレンチらしい品の良さを加えてくれる一着。
無地のシャツにはない存在感がありながら、ストライプ自体はクラシックなので決して奇抜にはならない。
一枚で着ても、ジャケットの下に合わせても美しい。
単なるブランド物としてではなく、1837年から続くフランスの職人文化と、長い時間をかけて進化してきたエルメスのメンズウェア。その歴史を日常のワードローブとして楽しめる、非常に雰囲気のある一枚です。
■size(cm)
表記サイズ:40, 16
肩幅48/身幅53/着丈70.5/袖丈62
■textile
Shell:Cotton100%
■model
■condition
左袖に僅かなシミがございますが、比較的綺麗な状態です。
その他は画像をご確認下さいませ。
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