ARNYS Forestière ― Appointment Only
スペイン・マドリードで1846年に創業した"LOEWE(ロエベ)"。皮革職人の工房を起点とする同社にとって、レザーという素材は単なるプロダクトの一要素ではなく、ブランドそのものを形作ってきた中心的な存在です。
今回ご紹介するのは、ブラックレザーを全面に使用したショルダーバッグ。
現在のLOEWEでは"Puzzle"や"Flamenco"といったバッグが広く知られていますが、それ以前のプロダクトを見ていくと、ブランドが長年培ってきたレザーへの理解が、より素朴な形で表れているものがあります。こちらもまさにその一つ。
まず印象的なのは、バッグ全体を構成する非常に柔らかなブラックレザーです。細かなシボを持ちながら、厚く硬い革ではなく、手に取るとしなやかに曲がる質感。荷物を入れていない状態では平面的に近い姿を見せながら、物を入れることで革が自然に膨らみ、立体的なフォルムへと変化します。正面には細かな皺や起伏が現れており、均一な面を保つ硬質なバッグとは異なる表情があります。
本体は横長のスクエアを基本とした非常に簡潔な形。正面には装飾的なポケットや大きな金具を設けず、下部中央に同色のアナグラムを小さく配置しています。
アナグラムも金属製のプレートを取り付けるのではなく、ブラックのボディに馴染ませるような控えめな仕上げ。遠目ではほとんど無地のレザーバッグとして見え、近づいた時に初めてLOEWEであることが分かります。
一方で、ファスナーの引き手にはゴールドカラーの金具を使用。直線的なプレートに"LOEWE"の文字が入るシンプルな仕様で、黒一色のボディに対して、この小さなゴールドが程よいアクセントになっています。
バッグの構造にも特徴があります。正面から見ると薄く簡素なショルダーバッグですが、側面にはしっかりとマチが取られており、底面にも奥行きがあります。底には一本の切り替えを設け、荷物を入れた際に自然と容量が生まれる設計。角を鋭角に作らず、サイドから底へと丸みを持たせながら繋いでいるため、箱型のバッグほど堅い印象になりません。この丸みと柔らかなレザーの組み合わせによって、身体に沿いやすい形になっています。
ショルダーストラップも本体と同じブラックレザー。ある程度の幅を確保したストラップには中央付近にステッチが走り、肩に触れる部分も細すぎません。ストラップからバッグ本体まで色と素材をほぼ統一しているため、全体が一続きのレザーオブジェクトのように見えるのも良いところです。長さのあるストラップなので、肩からそのまま下げるだけでなく、体格によっては斜め掛けに近いバランスでもお使いいただけるかと思います。
そして外観以上にしっかりと作り込まれているのが内部です。内装にはLOEWEの文字とアナグラムが織り込まれたブラックのライニングを使用。外側のレザーから内側までほぼ黒で統一され、ファスナーやスナップ、ブランドプレートなどにゴールドカラーのパーツが用いられています。内部にはファスナー付きポケットを備え、その引き手にも小さなアナグラム。
反対側にはレザーで縁取られたポケットが設けられており、さらにレザータブとスナップボタンも確認できます。
ロゴを前面に押し出したバッグではなく、革の質感と形で選びたい方へ。
LOEWEが長く得意としてきた柔らかなレザーを、余計な装飾を加えず一つのショルダーバッグに仕立てた、使い勝手の良い一点です。
■size(cm)
表記サイズ:表記なし
縦26/横32.5/厚さ8/ショルダー82
■textile
Shell:Leather
Lining:Cupra
■model
■condition
全体的に使用感がございます。
その他は画像をご確認下さいませ。
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