ARNYS Forestière ― Appointment Only
"Levi’s(リーバイス)"を代表するジーンズのひとつ、"505"。
501と並び長く生産されてきた定番ですが、その成り立ちは少し異なります。ボタンフライを象徴とする501に対し、505はジッパーフライを採用したモデルとして1960年代後半に登場。ワークウェアとしての背景を残しながら、より日常的な穿きやすさを備えた一本として定着していきました。
こちらはメキシコ製の505をベースに、ブラックのオーバーダイが施された個体。
先染めのブラックデニムとは表情が異なり、後染めならではの色の入り方と、そこから着用と洗濯を重ねることで生まれた褪色が特徴です。
現在は完全な黒というより、チャコールから墨黒に近い色合い。生地の山には淡いグレーが現れ、縫い代やポケット口、ベルトループなど厚みのある部分には濃色が残っています。
均一にフェードしたブラックデニムではなく、元々の染色とその後の経年変化が重なることで、場所によって濃淡の差が生まれています。特に腿周辺には縦方向へ自然な色落ちが見られ、黒一色でありながら平面的に見えません。
生地はコットン100%のデニム。ストレッチ素材を含む現代的なデニムとは異なり、しっかりとした綾目とコットンデニムらしい乾いた質感があります。一方で既に十分穿き込まれているため、生地そのものは適度に馴染み、硬さはありません。
505の面白さは、501と比較した際のシルエットにもあります。腰回りから腿にかけてある程度の余裕を持たせながら、裾まで極端なテーパードをつけずに落としていく、癖の少ないストレートシルエット。ヴィンテージのワークパンツほど太くなく、近年の細身のデニムほど脚の形を拾わない、その中間に位置するバランスです。
正面から見ると腰回りは比較的すっきりしていますが、股上には適度な深さがあり、腿から膝、裾にかけて素直に落ちています。シャツやジャケットを合わせてもデニムだけが主張しすぎず、ニットやスウェット、レザーなど重量のあるトップスにも合わせやすい形です。
フロントは505を特徴づけるジッパーフライ。5ポケットの基本構成に、リベット補強、ベルトループと、Levi’sのジーンズとして非常にオーソドックスな仕様です。装飾的なディテールをほとんど持たないからこそ、生地の褪色とシルエットそのものがこの一本の印象を決めています。
Levi’sという極めて普遍的なブランド、505という極めて普遍的な型。
そこへオーバーダイと着用による経年変化が加わったことで、一見すると何でもないブラックデニムでありながら、新品にはない表情を持った一本に仕上がっています。
ヴィンテージという言葉を強く意識せず、普段のワードローブへ自然に取り入れていただきたい505です。
■size(cm)
表記サイズ:34 × 32
ウエスト86/裾幅21/股上29/股下77/総丈106
■textile
Shell:Cotton100%
■model
■condition
古着特有の経年がございます。
その他は画像をご確認下さいませ。
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