1975年、パリのケ・ド・ヴァルミ地区にて創業されたフランスを代表するレザーブランド"SERAPHIN(セラファン)"。
創業者アンリ＝ジョルジュ・ザックスが「革そのものの美しさを最大限に引き出す」ことを理念に掲げ、以来50年にわたり自社アトリエで一貫したものづくりを続けています。
ブランドの最大の特徴は、厳選された天然皮革へのこだわり。
ディアスキン(鹿革)、ラムスキン(仔羊革)、エルク(ヘラジカ革)など、世界各地から選び抜かれた上質な素材を用い、化学的な加工を極力排したナチュラルな風合いを重視。
仕上げに至るまで職人の手で細やかに仕立てられるため、一着ごとに異なる表情を持つのが魅力です。

また、SERAPHINは"HERMÈS(エルメス)"をはじめとする数々のフランス名門メゾンのレザープロダクトを手がけてきた実績を持ち、その高い技術力はヨーロッパ随一と評されます。
熟練職人による裁断・縫製はもちろん、革の厚みや部位ごとに異なる性質を見極めながら、最適なパターンで仕上げることで、軽やかで品格ある着心地を実現しています。

デザインはあくまで控えめでエレガント。革の質感を引き立てるミニマルなラインと、身体に自然に馴染む立体的なシルエットが特徴です。
深みのあるカラーリングや、シルクライニングを採用したモデルなど、見えない部分にまで贅を尽くしたディテールは、まさにフランス流のエスプリを体現しています。
SERAPHINのレザージャケットは、トレンドとは無縁の普遍性を持ちながら、着る人の個性を引き立てる稀有な存在。
時を経るごとに艶と柔らかさを増す上質な革は、まるで自身のスタイルを映す鏡のように育っていきます。

1990年代製の本品。
セラファンの中でも特に希少な、ムートンレザー(羊革スエード)を用いたハーフコートモデルです。
通常のレザーよりも厚みがありながら驚くほど柔らかく、空気を含んだような質感が特徴。
外側は細かな起毛を残したスエード仕上げで、マットな光沢と深みのある陰影を生み出しています。
内側には表情豊かなヘリンボーンクロスを採用し、着用時の重さを感じさせない軽やかな仕立てが印象的。
まさにセラファンが誇るマテリアルバランスの妙が際立つ一着です。

デザインは比翼仕立てのフライフロント仕様。
フラップ付きの大型ポケットを備え、クラシックなフィールドコートやドライビングコートを思わせる構築。
無骨になりがちなミリタリー要素を、セラファンらしい繊細なカッティングと上質素材でエレガントに昇華しています。
さらに、襟元には着脱可能なボアカラーを搭載。
ボアを装着すると防寒性が高まり、上品なハンティングコートの趣を感じさせ、取り外すことで一転、クリーンでミニマルなレザーコートとしても着用可能。
季節やスタイルに応じて印象を変えられる、実用性に富んだディテールです。

全体のシルエットはゆとりを持たせつつも、身頃やアームに程よく抑揚をつけ、重厚感を感じさせない洗練された佇まいに。
裏地には滑らかなファブリックを用い、袖通しも快適。
丁寧に縫い込まれたステッチワークやエッジの自然な丸みなど、セラファンのアトリエならではの職人技が随所に表れています。

カラーは深みのあるチョコレートブラウン。
光の加減でモカにも見える柔らかなトーンが、スエード特有の陰影と相まって豊かな表情を演出。
上品かつ温もりある印象を纏いながら、どこか無骨な存在感も漂わせます。

高級素材ムートンを用いながらも決して華美ではなく、実用性と美しさが共存する、セラファン流ラグジュアリーワークウェアの到達点といえる一着です。

■size(cm)
表記サイズ:50
肩幅64/身幅65/着丈86/袖丈54

■textile
Shell:Mouton Leather100%
Lining:Acetate100%

■model
176cm

■condition
着用感はございますが、比較的綺麗な状態です。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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