イタリアを代表するラグジュアリーブランド、"PRADA(プラダ)"は1913年にマリオ・プラダがミラノで皮革店を創業したことに始まります。
王室御用達の地位を得て伝統的な皮革製品で名声を築きましたが、現代ブランドとして飛躍する契機は1970年代後半——現オーナー兼デザイナーのミウッチャ・プラダが参画して以降です。
ナイロン素材をハイファッションへと引き上げた“ポコノ”の革新、ユーティリティを抽出したミニマリズム、反骨と知性を纏うコレクションの数々。
1990年代にはメンズラインPRADA UOMO(プラダ ウオモ)が確立され、スポーツやミリタリーの語彙を上品に翻訳する独自のモードが世界標準となりました。
ミウッチャのデザイン言語は、素材の選択と構築的シルエットで機能と美を同居させること——本品はその本質を体現する一着です。

ご紹介するのは、90年代ポコノナイロンを用いたミリタリーコート。
ミウッチャ・プラダの指揮下で作られた、ブランドを象徴するテクニカルガーメントです。
滑らかな手触りと高い耐久性を備えるポコノは、もとは軍需・工業用途に採用されてきた高密度ナイロン。プラダはこの実用素材をラグジュアリーへ昇華し、軽やかさと品位、そして現代的な機能性を兼備する日常着へと再定義しました。

ディテールはミリタリーの語彙を洗練させた構成。
比翼仕立てのフロントはすっきりとした面構えで、肩章を配して視覚的な骨格を形成。
袖口のストラップ、フロントの実用的なポケット、後身頃に走るドロー効果のある構造線は、動きに追随する可動域と立体感をもたらします。
ライニングには滑りのよいレーヨンを用いた快適な着心地。
軽快でシーズンの振れ幅が広く、都市生活でのレインアウター兼デイリーコートとして万能に機能します。
シルエットは膝上丈のコート型。
ほどよいゆとりがあり、インナーにテーラードやニットを差しても収まりの良いバランスです。
襟を立てれば端正な表情に、開けば力の抜けたムードへ——場面に応じて印象を調整できるのも魅力。

テクニカルコートでありながら、モードにもクラシックにも接続する編集力の高さはPRADAならではです。ミウッチャが提示してきた「日常の再発明」という理念を、まとうだけで体感できるプロダクト。
黄金期たる90年代のリアルな空気を伝える一着として、ワードローブの軸にふさわしい存在です。

■size(cm)
表記サイズ:M
裄丈88.5/身幅63.5/着丈94.5

■textile
Shell:Nylon100%
Lining:Rayon100%

■model

■condition
とても綺麗な状態です。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

【必ずオンラインサイト下部の特定商取引法に基づく表記をお読みになってからご購入ください。】
※神経質な方のご購入はご遠慮ください。
※NCNR、ビンテージやアンティークにご理解のある方のみご購入下さい。