920年代フランス製、"ARISTIDE BOYER(アリスティッド・ボワイエ)"によるコスチュームジャケットのご紹介です。

このジャケットは、当時の舞台衣装や式典用の衣装として仕立てられた一着で、現在では非常に稀少な存在となっています。
短丈のボディに対してワイドなラペルを配し、ウエストラインを高く設定した構築的なフォルムは、1920年代特有のクラシカルな美意識を体現しています。
素材には厚みと張りのあるウールが用いられ、年月を経たことで生まれる独特の風合いが、ヴィンテージならではの存在感を漂わせています。

フロントにはメタルボタンが並び、袖口にも同様のディテールを採用。
メタルの経年変化が、衣服全体の歴史をより一層感じさせます。
裏地には「ARISTIDE BOYER MARSEILLE」とスタンプが押されており、このジャケットが確かに当時マルセイユに存在した衣装製作工房によって作られたことを証明しています。

ARISTIDE BOYERは、フランス南部マルセイユを拠点としたコスチュームメーカーで、20世紀初頭には舞台芸術やオペラ、さらには軍や式典向けの特注衣装まで幅広く手掛けていたことで知られます。
現存する資料は限られていますが、同工房の名を冠したスタンプ入りの衣装は、フランス国内外のコレクターや美術館で高く評価されており、当時のフランス衣服文化を紐解くうえで貴重な手がかりとなります。

本品はその中でも特に保存状態が良く、当時の縫製技術を今に伝える資料的価値の高い一着です。。
シルエットは現代のモードとも共鳴するコンパクトなクロップド丈で、スタイリング次第ではアヴァンギャルドな表情を演出することも可能です。
インナーにシャツやカットソーを合わせて日常的に取り入れるのはもちろん、ディスプレイやコレクションピースとしても映える存在感を備えています。

舞台衣装の文脈と、フレンチワークやミリタリーウェアに通じる実用性が交錯する一着は、ただの古着にとどまらず、時代を超えて愛好される「歴史の断片」としての価値を有しています。

ヴィンテージファッションに造詣の深い方はもちろん、舞台衣装やフレンチアンティークに関心をお持ちのコレクターにとって、まさに特別な一着となるでしょう。

■size(cm)
肩幅/身幅/着丈/袖丈

■textile
Shell:Wool
Lining:Cotton

■model

■condition
裏地にホールが一箇所ございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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※神経質な方のご購入はご遠慮ください。
※NCNR、ビンテージやアンティークにご理解のある方のみご購入下さい。