イギリスのアウトドアウェアを語るうえで欠かすことのできない存在、それが"Barbour(バブアー)"です。
1894年、ジョン・バブアーによってイングランド北東部の港町サウスシールズで創業した同社は、当初より漁師や港湾労働者のための防水性に優れたオイルドクロスを用いたジャケットを手掛けてきました。
耐久性と防水性を兼ね備えたそのウェアは、やがて英国軍やモータースポーツ界にも採用され、実用性を根底に持ちながらも英国的なクラシックスタイルの象徴として地位を確立。
現在に至るまで、ロイヤルワラントを授与され続ける数少ない老舗として知られています。

本品は1990年代に生産された、"BURGHLEY(バーレー)"のオイルドコットン・ロングコート。
バブアーの代表作「ビデイル」や「ビューフォート」と並び、ブランドのクラシックラインを構成する重要モデルです。
競馬やハンティングといった英国のカントリーライフに根差したシーンを背景に設計された一着であり、その名は英国の競馬場「バーレー」から取られています。

最大の特徴は、ひざ下に届くロング丈。
馬上での着用を前提としており、悪天候の中でも脚を濡らさずに守ることができる仕様です。
素材には伝統的な オイルドコットン を採用。
独特の風合いと経年変化が魅力であり、年月を重ねるごとに深みを増すパティーナが唯一無二の表情を生み出します。
防水性と防風性を兼ね備えながら、コットンならではの通気性も備えているため、アウトドアからタウンユースまで幅広く対応可能です。

ディテールにもバブアーらしさが息づいています。
フロントはスナップボタンと比翼仕立ての構造で、風の侵入を防ぎながら堅牢な印象を与えます。
襟元にはブラウンのコーデュロイが配されており、上品さと耐久性を兼ね備えたディテールはブランドを象徴するデザインのひとつ。
スタンドカラーにした際にはスロートフラップで防風性を高めることができ、実用性とデザイン性を巧みに両立させています。

さらに、フラップ付きの大容量ポケットはハンティングや乗馬といったシーンでの利便性を想定したもの。
背面には乗馬用の深いベントを備え、馬具との相性を考慮した構造となっています。
これらは現代の街着においても高い機能性を発揮し、オイルド特有の無骨な雰囲気とともにスタイルに重厚な存在感を加えてくれます。

90年代製の本個体は、現行品とは異なる素材感や風合いが残っており、ヴィンテージならではの佇まいを色濃く宿しています。
特にオイルドクロスに浮かび上がるアタリや色むらは、時間の経過によってのみ表れる魅力であり、1点ごとに異なる表情は唯一無二。
まさにヴィンテージ・バブアーの真骨頂といえるでしょう。

バブアーが築いてきた歴史と、90年代のヴィンテージ特有の雰囲気を併せ持つ一着。
単なる防寒具やレインコートに留まらず、「着込むほどに自分だけの一着へと育っていく」喜びを感じられるプロダクトです。
英国伝統を纏いながらも、日常に確かな存在感を放つ永遠の定番。
ぜひワードローブに加えてみてはいかがでしょうか。

■size(cm)
裄丈81/身幅57/着丈121

■textile
Shell:Cotton100%
Lining:Cotton100%, Nylon100%

■model

■condition
全体的にダメージがございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

【必ずオンラインサイト下部の特定商取引法に基づく表記をお読みになってからご購入ください。】
※神経質な方のご購入はご遠慮ください。
※NCNR、ビンテージやアンティークにご理解のある方のみご購入下さい。