イタリアを代表する最高級メンズウェアブランド、"Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)"。
1910年に北イタリア・トリヴェロで創業して以来、一世紀以上にわたり世界中の紳士たちを魅了し続けてきました。
ゼニアの名は、単なるブランドにとどまらず「最高級生地」の代名詞としても知られています。スーツの世界においては特に、トロフェオやエレクタといった生地の名称が独立してブランドのように語られるほど、その品質は不動の評価を獲得しています。

ゼニアの哲学は「素材から仕立てまで一貫して最高を目指す」ことにあります。
原毛の買い付けから始まり、自社紡績による生地開発、そして卓越したテーラリング技術を駆使したウェアの製作まで。
その全工程を自社で管理する数少ないラグジュアリーメゾンであり、世界中のラグジュアリーブランドにも生地を供給し続けています。
つまりゼニアは、自社製品であると同時に他ブランドのクオリティを支える存在でもあるのです。

クラシックな装いの中に、現代的な感性を感じさせる今回の一着。
まず目を惹くのは、同系色でまとめながらも編み地の切り替えを駆使した大胆なデザイン。
前身頃は異なる編地をパネル状に切り替えることで、立体感と奥行きを表現。ガーター編み、鹿の子調、プレーンな天竺編みといった異なるテクスチャーが共存し、単調になりがちなニットに豊かな表情をもたらしています。
このようなアプローチはゼニアならではの技巧であり、落ち着いた色調の中にさりげないデザイン性を潜ませる、まさに大人のための遊び心といえるでしょう。

素材は上質なコットンをベースに、微妙に光沢を帯びた糸を使用。
軽やかでありながらしっかりとした編み地で、素肌の上からも心地よいタッチを実現しています。
春夏シーズンには一枚で、秋冬にはジャケットのインナーとしても活躍できる、シーズンレスな使い勝手の良さも魅力のひとつです。

シルエットはややリラックス感を残しつつも、全体に洗練されたバランス。
肩周りは自然に落ち、程よいゆとりがあるため、都会的なスマートさとイタリアらしい柔らかな雰囲気を併せ持っています。
カラーは淡いペールイエロー。
派手さを抑えつつも、光を受けることでさりげない華やかさを放ち、スタイリングに軽やかな彩りを添えます。

ブランドの持つクラシックなテーラリング精神を土台にしながらも、時代の空気感を吸収した本作は、単なるニット以上の存在感を宿しています。
ミラノの街角でも、あるいは日常のカジュアルスタイルにおいても、その上質さはひと目で伝わるはずです。

ゼニアの洋服は「身にまとうラグジュアリー」であると同時に、「日常の中で育てる相棒」でもあります。
本作もまた、流行に左右されることなく長く付き合える一着。
シンプルなようで奥行きのあるデザインは、年月を経ても古びることなく、自身のスタイルの中に確かな品格を加えてくれるでしょう。

■size(cm)
肩幅50/身幅56/着丈73/袖丈68

■textile
Shell:Cotton

■model

■condition
とても綺麗な状態です。
その他は画像をご確認下さいませ。

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