1990年代の"ARNYS(アルニス)"より仕立てられた、3ボタン仕様のサマーテーラードジャケットをご紹介いたします。
クラシックでありながらも柔らかい輪郭をもつこの一着には、メゾンが長年培ってきた職人技と、パリ左岸的な気品が静かに息づいています。

生地にはウールとリネンをブレンドした春夏向けの混紡素材を採用。
リネン特有の節のある表情に、ウールが持つ落ち感とわずかな艶が加わることで、粗野さと品格の絶妙なバランスを実現しています。
また、深く染め上げられた青は、昼間には紫がかったニュアンスを見せ、夕暮れには落ち着いたネイビーへと移ろうような、奥行きのある色調です。

構造としては、胴裏を完全に省いた裏地なしの一枚仕立て。
軽やかで風通しがよく、夏のジャケットスタイルにおいては理想的な構成です。
一方で、袖裏には上質なシルクライニングが施されており、滑りの良さと肌当たりの優しさを確保。
袖通しの瞬間から、"仕立ての美学"を感じていただけるはずです。

フロントは3ボタン仕様、ラペルは程よく柔らかくロールし、胸ポケットはスクエアなパッチ型。
腰ポケットは同じくパッチスタイルで、軽快さと手工感のバランスが絶妙です。
肩は構築的なパッドを排し、あくまでナチュラルに。
動きに合わせて生地がしなやかに馴染み、着るほどに体に沿っていく設計です。

このジャケットには、アルニスならではの"構えない上質さ"が宿っています。
スーツのように堅苦しくもなく、かといってカジュアルすぎることもない。
仕事と余暇の境界を曖昧にしながら、知性とリラックスを共存させるための一着——それがこの時代のARNYSに通底する思想でした。

現代においては希少となった、パリ左岸の老舗が生み出した贅沢な日常着。
夏の装いに、肩肘張らない優雅さを添えてくれる逸品です。

■size(cm)
表記サイズ:52
肩幅49/身幅59/着丈77.5/袖丈58.5

■textile
Shell:Linen52% × Wool47% × Elastane1%
Lining:Silk100%

■model

■condition
後身頃にダメージがございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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※神経質な方のご購入はご遠慮ください。
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