フランス・パリを拠点に、レザーウェアの最高峰を手掛けてきた"SERAPHIN(セラファン)"。
あまり表立ったプロモーションは行わず、知る人ぞ知るレザーウェア専門ブランドとして、ヨーロッパのセレブリティや各国の著名人から愛され続けてきました。

高級メゾンのOEMも数多く手掛け、Hermès、Dior、Louis Vuittonなどと並び称されることもある同社の魅力は、まさに仕立ての美学。
選び抜かれたレザー素材を、パリのアトリエにて精緻に縫い上げる。
無駄を削ぎ落としながら、細部には職人の矜持が宿る━━
その哲学は、90年代のアーカイブにも如実に表れています。

本品は、そんなセラファンの推定1990年代製、ジップアップ仕様のラムレザーブルゾン。
"BOUVY"のタグが存在することから、おそらく別注品であると推測されます。
軽やかでミニマルな佇まいながらも、袖を通した瞬間に感じる"格の違い"は、経験ある大人の心を静かに打ちます。

このブルゾン最大の魅力は、上質なラムレザー(仔羊革)の美しさにあります。

一般的なカウレザー(成牛革)と比べて、ラムレザーはきめ細かく、格段に柔らかいのが特徴。
手に触れたとき、あるいは風に揺れたときの、そのまるで布のような軽やかさと滑らかさは、ほかの素材では得られない官能的な感覚を与えてくれます。

また、着込むほどに身体に馴染み、時間とともに奥行きのある艶感を増していく━━
その育ち方もまた、ラムレザーを選ぶ楽しみのひとつです。

本品では、そのラムレザーを贅沢に使用しながらも、派手さを排した無駄のないカッティングで、まるで空気のように馴染むシルエットを実現しています。
光を受けてほんのりと艶めく表情は、日常の装いにさりげない高級感を添えてくれることでしょう。

ヨーロッパモードが機能性とミニマリズムへと向かう過渡期に生まれた本品。
肩肘張らず、それでいてスタイルを保ち、素材と仕立てで格を保つ。

この一着も、そうした時代性を映しながら、今なお色褪せないスタイルを体現しています。
スタンドカラーのような襟元や、袖・裾にリブを配したクリーンなフォルムなど、モードとクラシックが融合したそのディテールは、現代においても十分に洗練された印象を与えます。
随所に見られるジップデザインも、過度な装飾性を持たず、ラグジュアリー然とした意匠へと帰結しています。

余計な言葉はいりません。
この一着は、着る人自身の"美意識"を引き立てるためのプロダクトです。
フランスが誇る匠の手仕事と、ラムレザーという素材の詩情を、ぜひご体感ください。

■size(cm)
表記サイズ:
肩幅52/身幅63/着丈68/袖丈62.5

■textile
Shell:Lamb Leather100%
Lining:Cupra100%

■model
176cm

■condition
内ポケットのパイピングにダメージがございます。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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