時代を越えて息づく、藍染めリネンの静かな輪郭。

こちらの商品は推定19世紀から20世紀初期頃のフランスで、Maquignon(マキニョン)という家畜の仲買人たちが使用していた仕事着のアイテムです。
こちらのアイテムは商人の他に、作業着としてアトリエで好んで着た画家もいました。また、労働者を描いた古い絵画でも見ることがフレンチワークを代表する伝統的な洋服と言えます。

なかでもこちらの一着は、深く染み込んだインディゴの色味が、ただの作業着を超えた存在へと昇華させています。
インディゴ染め特有の深く柔らかな青は、年月とともに表情を変え、着る人の動きや時間の積み重ねを美しく刻み込んでいきます。ところどころに浮かぶ色落ちや擦れは、天然染料ならではの味わい。

前後に織り込まれた芸術的なギャザーは、すべてハンドメイドによって施されたもので、その緻密さと美しさが一目で感じられます。袖にも同様のギャザーが施され、動きに合わせて優雅なラインを描きます。さらに、袖元には小ぶりな黒蝶貝のボタンがあしらわれ、控えめでありながらも上品なアクセントとなっています。加えて、肩周りやポケット部分には、細やかな刺繍が施されているなど、細部にわたる魅力的なディテールが散りばめられています。

ヴィンテージのインディゴリネンスモックは、その美しさと引き換えに、経年による摩耗や破れが生じやすい繊細なリネン生地で仕立てられているため、ダメージやリペア跡があるものがほとんどです。しかし、こちらの一着はそうしたダメージがほとんど見られず、全体的に非常に良好な状態を保っています。インディゴの色味もきれいに残っており、リネンならではの自然な風合いがしっかりと感じられます。

また、ヴィンテージスモックの多くはロング丈が主流ですが、この一着は着丈がやや短めに設計された珍しいタイプ。本来の実用性を残しながら、現代のファッションにも自然に溶け込む洗練されたバランス感が魅力です。着丈が短いことで重心を上に持ってくるスタイリングがしやすく、抜け感を出しながらも印象的なシルエットをつくることができます。ヴィンテージの風合いを活かしつつ、今の気分にフィットする貴重な一枚です。

■size(cm)
肩幅62/身幅115/着丈72/袖丈56

■textile
Shell:Linen

■condition
数カ所日焼けによる色褪せが見られますが、その他目立った傷や汚れはございません。
その他は画像をご確認下さいませ。

発送まで4日程度頂戴いたします。

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